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食健美環境

工業用油脂

こめ油

こめ油【生産国】日本、タイ
米ぬかから通常抽出法によって17%程度得られる。原油の平均酸価はわが国では25程度であるが原料の貯蔵条件に応じて幅が大きい。また、多量の高融点のろう分を含んでいる。
脱ろうしたこめ精製油の性状は沃素価92~115、鹸化価180~195、比重0.915~0.921、屈折率1.469~1.472、酸価0.2以下の液状油で、脱ろうの程度に応じて低温時の凝固しやすさが異なる。
脂肪酸組成は、ミリスチン酸0.3%、パルミチン酸16.5%、ステアリン酸1.9%、オレイン酸43.6%、リノール酸34.3%、リノレン酸1.3%、アラキジン酸0.7%、エイコセン酸0.6%で、不鹸化物は4.5%以下である。

副生する脂肪酸は粉石鹸、塗料またはエステル化して飼料添加物などの用途が広い。また、原油中に2%程度含まれるフェノール性物質はオリザノール等であり、有用な副産物が製造される。
こめ油は国産植物油脂として最も生産量が多く、品質も安定しており、かつ、加熱安定性の良さ及び健康面からも注目されている。

大豆油

大豆油【生産国】アメリカ、ブラジル、中国等
種子含油量は16~22%で、大豆油は大豆から通常抽出法によって得られる半乾性油で、わが国における食用植物の大宗をなすものである。
用途はフライ油・サラダ油など直接食用にされ、また一部では硬化してマーガリン・ショートニングの原料になる。工業用としてはペイント・ワニス・リノリウム・印刷インクなどの製造、およびエポキシ化して可塑剤やアルキッド樹脂の製造に用いられる。

油脂分析値は、沃素価124~139、鹸化価189~195、比重0.916~0.922、屈折率1.472~1.475、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成はパルミチン酸10.6%、ステアリン酸4.1%オレイン酸25.3%、リノール酸52%、リノレン酸6.6%である。
なお、抽出油からガム質を分離して大豆レシチンを採取する。りん脂質を約60%含むこのペースト状レシチンは、食用・工業用界面活性剤として広い用途があり、精製して純度を高めたものは医薬用等としても用いられる。

あまに油

あまに油【生産国】旧ソ連、アルゼンチン、カナダ等
あまに油は圧搾あるいは圧抽法によって得られる。油は特有の臭いを持ち、乾燥(酸化)性の強い不安定な油である。
沃素価175以上、鹸化価189~195、比重0.925~0.929、屈折率1.478~1.481、不鹸化物1.5%以下、凝固点-18~-27℃である。
脂肪酸組成は主成分のリノレン酸58.5%、リノール酸16.0%、オレイン酸17.0%のほか、飽和脂肪酸を10%程度含む。

栽培地によって脂肪酸組成にかなりの差があるのは高度不飽和の油に特徴的なことであるが、いずれのあまに油もリノレン酸が最も多く、油は乾性油としてアルキッド樹脂塗料・ペイント・印刷インキ・番傘・油紙などに使われている。
あまに油から得られる純度95%のリノレン酸は保護被膜、ゴムや合成樹脂の抗オゾン可塑剤、環状脂肪酸として融点の非常に低い(-40℃)潤滑剤、農業における昆虫誘引物質の製造などの広い用途が示唆されている。

桐油

桐油【原産国】中国産と南米産(パラグアイ・ブラジルなど)昔は日本産もあったが油の性質が異なる

トウダイグサ科の支那油桐の種子から得られる。油分は種子に約35%、核に50~60%含まれている。冷圧法によって得た油は黄色またはオレンジ色であるが、温圧法による油は暗色を帯びる。
融点-17~21℃、比重0.93~0.94、屈折率n1.51~1.52、鹸化価188~197、沃素価155~175、ロダン価78~87、タイター36~37℃、不鹸化物0.6~1.8%である。
脂肪酸組成は、飽和酸は2~7%でパルミチン酸が多く、不飽和酸93~98%のうちαエレオステアリン酸(9.11.13オクタデカトリエン酸)が約80%を占めるのが大きな特徴である。
例をあげれば飽和酸4%、オレイン酸6%、αエレオステアリン酸77%である。用途は塗料・リノリウム・印刷インキ などである。

ひまし油

ひまし油 【生産国】インド、中国、ブラジル
とうごまの種子から、圧搾法または圧抽法で得られる不乾性油である。ひまし油は水酸基をもったリシノール酸を80~90%含む。このため粘度が高く、水酸基価が大きく、旋光性に富み、またアルコール・氷酢酸に溶解し、石油系溶剤に溶けにくいなど、他の植物性油脂にみられない大きな特徴を示す。
沃素価80~90、鹸化価176~187、アセチル価144~150、水酸基価155~177、不鹸化物1%以下、屈折率1.475~1.480、比重0.953~0.965である。脂肪酸組成は、パルミチン酸1%、ステアリン酸1%、オレイン酸4%、リノール酸4%、リノレン酸1%、アラキン酸0.5%、リシノール酸88.5%、その他0.7%である。

ひまし油はオキシ酸油の唯一の例で化学工業原料として重要である。硫酸との反応でロート油、水添によって高融点のろう、脱水によって共役二重結合をもつ乾性油(脱水ひまし油)、熱分解でウンデシレン酸とヘプタアルデヒド、アルカリ溶融によりセパシン酸とオクタノールが得られる。酸化(吹込み)油、エステル化・エポキシ化などで可塑剤を得るなどの用途がある。なかでも脱水ひまし油は桐油にない長所をもつので、塗料・印刷インキには不可欠の原料である。
このほか化粧品・薬用(下剤)・潤滑油などとして使用される。最近ひまし油をポリオール源として用いたウレタンホームおよびウレタン塗料の需要が増えている。

やし油

やし油【生産国】東南アジア諸国(フィリピンで50%生産)
やし油はコプラから圧搾または圧抽法によって採油する油で、パーム核油とともにラウリン系油脂の代表的なものである。
沃素価7~11、鹸化価248~264、比重0.909~0.917、屈折率n1.448~1.450、上昇融点20~28℃、不鹸化物1.0%以下、凝固点14~25℃で、低級脂肪酸を多く含むために鹸化価が高い。脂肪酸組成は、カプロン酸0.4%、カプリル酸5.9%、カプリン酸5.3%、ラウリン酸47.7%、パルミチン酸9.7%、ステアリン酸3.2%、オレイン酸7.1%、リノール酸1.7%である。

やし油はマーガリン・ショートニング、その他製菓用油脂として食用に向けられるほか、石鹸および高級アルコール原料として工業的にも重要である。また、この中のラウリン酸はアルキッド樹脂塗料・可塑剤・安定剤・化粧品、その他化学工業原料として広い需要が開発されている。

サフラワー油(べに花油)

サフラワー油【生産国】中近東、アメリカ(カリフォルニア州、アリゾナ州)メキシコ、インド
主として圧抽法によって得られ、殻を除いてから採油すると油の性質が著しく改善されるので、最近は採油に先立って脱穀工程を付け加える試みもなされている。
高リノール酸タイプと高オレイン酸タイプがある。高リノール酸タイプは、沃素価136~148、鹸化価186~194、比重0.919~0.924、屈折率1.473~1.476、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成は、パルミチン酸6.4%、ステアリン酸2.5%、オレイン酸16.8%、リノール酸73.0%、リノレン酸0.4%である。高リノール酸タイプは、大部分がリノール酸であるので乾燥性がよく、精製すれば容易に淡色になる。

また、リノレン酸含量が少ないので、乾燥被膜が変色しないという長所を持っている。精製油は早くから食用に供され、特にリノール酸の血中コレステロール低下作用が認められ、動脈硬化症予防の意味からも食用としての有用性に関心を持たれている。ただ、長く加熱すると酸化しやすいという欠点がある。また、その乾性性状を利用した工業用(塗料、印刷インク等)の需要もある。

次に高オレイン酸タイプは、品種改良されたハイオレック種の種子から採取したもので沃素価80~100、比重0.910~0.916、屈折率1.466~1.470、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成はパルミチン酸4.8%、ステアリン酸2.0%、オレイン酸78.1%、リノール酸13.7%、リノレン酸0.2%であり、リノール酸に代わってオレイン酸に富んでいる。このため酸化しにくく熱安定性がすぐれている。

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