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フッ素樹脂コーティング剤

フッ素樹脂コーティング剤とは

フッ素樹脂は、1938年にデュポン社のブランケット博士によりTFE(TetraFluoroEthylene:四フッ化エチレン)の重合物が発見されて以来、コーティング材料、成形品、含浸材料、フイルム等として広く用いられてきました。

フッ素樹脂は他の工業材料では得られない(1)耐熱・耐寒性(2)耐薬品性・耐蝕性(3)非粘着性(4)低摩擦特性(5)電気特性く6)不燃性などの物性を兼ね備えており、その用途は小さなベアリング、ボルト、ナットから巨大な航空宇宙産業機器に至るまで多岐にわたっています。

コーティング材の加工方法は基材の種類、用途、選択するコーティング剤(塗料)の種類によって異なりますが、一般的には脱脂、表面処理、塗装、乾燥、焼成の順に行なわれます。
表面処理方法としてはアルミナ粉末等を用いたブラスト加工による基材表面の粗面化がもっとも多く行なわれていますが、化成処理を行なう場合もあります。
また塗装方法としては、一般の塗料と同じく液状塗料はスプレーコーティングにより塗装加工されることが多く、材料によってはディップコーティング、ディップスピンコーティング、ロールコーティング、及びスピンフローコーティングにより塗装加工されることもあります。また粉体塗料は静電粉体コーティングや静電流動浸漬法により塗装加工されます。
そしてそのようにして塗装された塗料は、最後に焼付けされ所望の性能をもつ塗膜となります。
基材(被塗物)としては鉄、アルミ、ステンレスなどの金属や、ガラス、セラミックなど、塗料の焼成温度(165~427℃)に耐えられるものに使用できます。

フッ素樹脂コーティングの特徴

フッ素樹脂コーティングは他の樹脂コーティングでは得ることのできない優れた物性を有しており、以下の様なユニークな特性を持つ塗膜を実現することが出来ます。

非粘着性

ほとんどの物はフッ素樹脂コーティングに固着しません。
非常に薄いコーティング被膜でも非粘着性を示します。
ただしエポキシ樹脂金型の離型用など、厳しい非粘着性を要求されるところや、粘度の低い粘体に対する非粘着性を得るためには、ピンホール発生の少ないFEP系PFA系の塗膜を使う必要があります。

耐熱性

フッ素樹脂及びその複合系は耐熱性の他、低温特性に優れ、短時間なら300℃まで、一般的には260℃から-240℃まで広範囲にわたり使用できます。

すべり性

フッ素樹脂コーティングは非常に低い摩擦係数を持っています。荷重、摺動により摩擦係数は変化しますが、-般に0.05~0.15の間の値を示します。

電気特性

フッ素樹脂はあらゆるプラスチックのうちで最も優れた電気的性質を持っています。電気絶縁性や誘電損失の少なさ、耐アーク性などは耐熱性を考えると電子部品として非常に興味のあるものです。そのフッ素樹脂FEP系PFA系及び変性塗料系は電気的用途に適しています。ただし、ピンホールが発生しないよう注意して塗膜を形成させねばなりません。

耐磨耗性

フッ素樹脂変性塗料は、フッ素樹脂の持つすべり性と有機バインダー樹脂により向上した被膜強度を兼ね備えることにより、荷重の高い摩耗に対しても優れた耐摩耗性を示します。
複写機定着ロールや練りロール、また調理器異など適度の荷重がかかる摩耗に対してはPTFE/PFA複合系を用いることにより、耐摩耗性と非粘着性の両方に優れた被膜が得られます。

耐事品性

フッ素樹脂はほとんどの薬品に侵されることはありませんが、コーティングの場合被膜が薄いとピンホールが発生しやすいため、膜厚を厚くする必要があります。また浸透性の強い薬品に使用するときには、その浸透力も考慮しなければなりません。耐蝕用としてはFEP系PFA系の厚い被膜が適しており、一部の薬品に対しては変性塗料系も使用できます。PTFE系はピンホールの発生が避けられず、耐蝕用として適当ではありません。

非濡性

フッ素樹脂コーティングの表面は油も水もはじき、工業的操作で用いられるほとんどの溶液によって濡れることがなく、また汚れにくくなります。汚れた場合でも簡単に清掃することができるので、「休止時間」が減少し、省力化・高能率化が期待できます。

フッ素塗料の主な種類

[1]PTFE(poly tetra fluoro ethylene)塗料

四フッ化エチレン樹脂を含んでおり、フッ素樹脂コーティング材の中で最も高い連続使用耐熱温度260℃を有しています。耐熱性のほか、非粘着性、低摩擦特性などにも優れていますが、熱溶融粘度が高いためピンホールが発生しやすく耐蝕用としては適切ではありません。

[2]FEP(Fluorinated ethylene propylene copolymer)塗料

四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂を含んでおり、焼成によりなめらかなピンホールの少ない被膜を得ることができるため、特に耐薬品性、耐蝕性、非粘着性に優れています。連続使用耐熱温度は204℃です。

[3]PFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)塗料

四フッ化エチレン・バーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂を含んでおり、PTFEと同じ連続使用耐熱温度260℃を有しています。しかも熟溶融粘度が低いためPTFEでは得られなかったピンホールの少ない連続被膜を得ることが可能で高温使用の耐蝕用としては最高の性能を持つフッ素樹脂コーティング材料です。また非粘着性、耐薬品性、物理特性にも優れています。

[4]PTFE/PFA複合塗料

PTFE/PFA複合塗料は、PTFEの持つ固体潤滑性とPFAの持つ物理的強度により、耐引っ掻き性と耐摩耗性に優れ、同時に良好な非粘着性を兼ね備えています。連続慣用耐熱温度は260℃です。

[5]変性塗料

フッ素樹脂と高性能有機バインダー樹脂を含んでおり、焼成により有機バインダー樹脂が基材との強い密着を生み出し、コーティング膜の表面はフッ素樹脂の特性を示すという二層構造を形成します。
有機バインダー樹脂とフッ素樹脂の複合化により他のフッ素樹脂コーティング材には見られない優れた密着性、耐摩耗性を示すほか、ピンホールの少ない塗膜が得られます。

フッ素塗料の主要用途

一般工業用

目的 代表用途
非粘着 繊維切断機用ドラム、顔料送りホッパー
植木用刃物、草刈磯、排風機、金網、フィルター、集塵機、スパチュラ、ヘアーカッター、はさみ、ナイフ、レンジ、レンジフード、雪かきシャベル
撹拌機、遠心分離機、ヒートシーラー、靴型、塗装ジグ、ペイント用機械
リキャップタイヤ型
プラスチック成型金型、ゴム成型金型、ポリエチレン重合釜
製紙/繊維のサイジンクロール、のり付けロール
プラスチックフィルム押出磯ロール
コピーロール、プリンターロール
絶縁 各種電極、精密機器部品、碍子
静電気防止 紙、繊維工業におけるアイドルロール、粉体容器
すべり カメラ部品、光学機械、紙送りガイド、テープ送り装置、バルプ、キャブレターシャフト
磨耗 機械部品、ピストンリング、包装機械、ベアリング、ワッシヤー、シリンダースカート、コンロッド、ドアー開閉部品、自動販売機部品、錠部品、エアコン(ローター、ピストン)
耐蝕 ボルトナット
ディスポーザー、便器、洗濯機・乾燥機、皿洗境、耐塩水装置、ポンプ部品
化学工業タンク内コーティング

食品工業用

目的 代表用途
非粘着 小麦粉ねりロール/シューター、せんべい・クッキー・ビスケットの焼型、製パン平型、ピザ製造平型、スナック菓子ねりロール
製パン型
キャンディー製造機、チーズ型、キャラメル製造機、もち/和菓子製造機
業務用炊飯釜、業務用鍋
かまぼこ製造型

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