事業紹介
ホーム > 事業紹介 > 食品原材料 > 油脂・穀物 > 食用植物油脂
ホーム > 事業紹介 > 油脂 > 食用植物油脂
ホーム > カネダビジョン[食] > 食用植物油脂
食健美環境

食用植物油脂

大豆油

生産国:アメリカ、ブラジル、中国等
種子含油量は16~22%で、大豆油は大豆から通常抽出法によって得られる半乾性油で、わが国における食用植物の大宗をなすものである。
用途はフライ油・サラダ油など直接食用にされ、また一部では硬化してマーガリン・ショートニングの原料になる。工業用としてはペイント・ワニス・リノリウム・印刷インクなどの製造、およびエポキシ化して可塑剤やアルキッド樹脂の製造に用いられる。
油脂分析値は、沃素価124~139、鹸化価189~195、比重0.916~0.922、屈折率1.472~1.475、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成はパルミチン酸10.6%、ステアリン酸4.1%オレイン酸25.3%、リノール酸52%、リノレン酸6.6%である。なお、抽出油からガム質を分離して大豆レシチンを採取する。りん脂質を約60%含むこのペースト状レシチンは、食用・工業用界面活性剤として広い用途があり、精製して純度を高めたものは医薬用等としても用いられる。

菜種油

生産国:中国、ドイツ、カナダ、インド、フランス
なたね油は、圧抽または圧搾法によって採油され、脱酸・脱色・脱臭の通常の精製工程を経て食用とされる。脱臭しない油は特徴的なからし様の臭いがある。
在来種のなたね油は、健康上問題ありとされたエルカ酸を50%含んでいたが、エルカ酸を多量に含むのはアブラナ科の植物種子固有の性質であって、このために在来種なたね油は植物性油脂中で鹸化価が最も低かった。
しかし、現在流通しているカナダ産を主とする輸入なたねは、品種改良の結果、エルカ酸含量は1%以下に止まっている。そのため脂肪酸組成も大幅に変化し、エルカ酸にかわって、オレイン酸が60%内外に増加し、特性値も大幅に変化している。
最近は従来以上に脂肪酸の組成を改善したなたね油も生産されるようになった。オレイン酸をさらに高めたハイオレイックタイプやリノレン酸を低減させた低リノレンタイプである。なたね油はサラダ油や加工用の油として、我が国で第1位の消費量を持つ。

こめ油

生産国:日本、タイ
米ぬかから通常抽出法によって17%程度得られる。原油の平均酸価はわが国では25程度であるが原料の貯蔵条件に応じて幅が大きい。また、多量の高融点のろう分を含んでいる。
脱ろうしたこめ精製油の性状は沃素価92~115、鹸化価180~195、比重0.915~0.921、屈折率1.469~1.472、酸価0.2以下の液状油で、脱ろうの程度に応じて低温時の凝固しやすさが異なる。
脂肪酸組成は、ミリスチン酸0.3%、パルミチン酸16.5%、ステアリン酸1.9%、オレイン酸43.6%、リノール酸34.3%、リノレン酸1.3%、アラキジン酸0.7%、エイコセン酸0.6%で、不鹸化物は4.5%以下である。
副生する脂肪酸は粉石鹸、塗料またはエステル化して飼料添加物などの用途が広い。また、原油中に2%程度含まれるフェノール性物質はオリザノール等であり、有用な副産物が製造される。
こめ油は国産植物油脂として最も生産量が多く、品質も安定しており、かつ、加熱安定性の良さ及び健康面からも注目されている。

コーン油

生産国:アメリカ、中国
※米国の中部6州(ミネソタ、アイオワ、ミズリイ、イリノイ、インディアナ及びオハイオ)はコーン地帯として有名である。
胚芽(Germ)から圧抽法で得られる半乾性油である。
胚芽の分離はミールの製造に用いる場合は乾式法で、でんぷん製造の場合は湿式法で行われ、この胚芽の含油量は40~55%である。原油は甘みのある臭いがあり、色が非常に濃く、普通の植物油のように精製しても淡色になりにくい。この油は長鎖アルコールのエステルからなるろうを約0.05%含み、くもりを生じやすいので、精製工程で脱ろう処理を行なう。
用途はほとんどサラダ油として、マヨネーズやサラダドレッシング、天ぷら油などの食用に向けられる。
沃素価103~135、鹸化価187~195、不鹸化物2.0%以下、屈折率1.471~1.474、比重0.915~0.921である。
脂肪酸組成は、パルミチン酸11.2%、ステアリン酸1.9%、オレイン酸30.7%、リノール酸54.1%、リノレン酸1.1%である。
不鹸化物の主成分はステリンで、γ-シトステリン、スチグマンステリン、飽和ステリン・ジヒドロシトステリンなどが検出される。リノール酸が多いにもかかわらず、安定性がよい。その他クリプトキサンチンを含み、淡黄色で特有の香味があるので,食用油として高く評価されている。用途は主として食用でその他硬化油原料にもなり、マーガリン原料として使用される。

パーム油

生産国:インドネシア、マレーシア
アブラヤシの果実から得られる植物油である。食用油とするほか、マーガリン、ショートニング、石鹸の原料として利用される。世界で最も生産されている植物油である。
沃素価50~55、鹸化価190~209、比重0.897~0.905、屈折率1.457~ 1.460、融点33~39℃、不鹸化物1.0%以下である。
脂肪酸組成は、ミリスチン酸1.0%、パルミチン酸44.6%、ステアリン酸4.3% 、オレイン酸39.4%、リノール酸9.4%である。
同じアブラヤシから得られるものとしてパーム核油があるが、パーム油が果肉から得られるのに対し、パーム核油は種子から得られるものである。組成が異なるため、性質も異なる。

やし油

生産国:東南アジア諸国(フィリピンで50%生産)
やし油はコプラから圧搾または圧抽法によって採油する油で、パーム核油とともにラウリン系油脂の代表的なものである。
沃素価7~11、鹸化価248~264、比重0.909~0.917、屈折率1.448~1.450、上昇融点20~28℃、不鹸化物1.0%以下、凝固点14~25℃で、低級脂肪酸を多く含むために鹸化価が高い。脂肪酸組成は、カプロン酸0.4%、カプリル酸5.9%、カプリン酸5.3%、ラウリン酸47.7%、パルミチン酸9.7%、ステアリン酸3.2%、オレイン酸7.1%、リノール酸1.7%である。
やし油はマーガリン・ショートニング、その他製菓用油脂として食用に向けられるほか、石鹸および高級アルコール原料として工業的にも重要である。また、この中のラウリン酸はアルキッド樹脂塗料・可塑剤・安定剤・化粧品、その他化学工業原料として広い需要が開発されている。

ごま油

生産国:インド、ミャンマー、中国、スーダン、エチオピア
ごまの種から圧搾法または圧抽法で得られる半乾性油である。含油量は44~45%である。原料種子の主産地は東南アジア・アフリカなどである。
冷圧油は淡黄色でほとんど香味を有しないが、種子を予め炒ったのち、圧搾して得た油は黄褐色で特有の香りと味がある。ごま油は不鹸化物が多く、他の油脂にみられないリグナン類を含有する。
製造条件によって異なるがセサモール(約0.7%)とセザミン(約0.4%)を含むため、ごま油特有の呈色反応と旋光性を示し、ピレトリン(除虫菊の成分)に対し相乗効果を示す。セサモールはフェノール性抗酸化剤であるから、ごま油や水添油は安定性が大きい。
沃素価103~118、鹸化価184~193、不鹸化物2.5%以下、屈折率1.470~1.474、比重0.914~0.922である。
脂肪酸組成は、パルミチン酸9.4%、ステアリン酸5.6%、オレイン酸39.7%、リノール酸43.9%、リノレン酸0.3%である。
主として食用油に向けられるが、その他薬用・石鹸製造にも用いられる。

綿実油

生産国:中国、インド、パキスタン、アメリカ
主として圧抽法により採取される半乾性油である。綿の主産地はアメリカで、ロシア・中国、インド、中南アメリカ・東南アジア・アフリカの諸国でも産する。わが国で処理される製油原料は、主として米国から輸入していたが、最近はほとんど半精製油として輸入している。
原油は有毒色素ゴシポールや遊離脂肪酸・リン脂質を多く含むため、大量のアルカリを用い脱酸するので他の植物性油脂にくらべて精製損失が多く、また淡色の油が得がたい。これらの問題を解決するため、最近ミセラ精製も一部で行われるようになった。
沃素価102~120、鹸化価190~197、屈折率1.469~1.472、比重0.916~0.922、不鹸化物1.5%以下である。脂肪酸組成は、ミリスチン酸0.6%、パルミチン酸19.5%、パルミトレイン酸0.5%、ステアリン酸2.3%、オレイン酸19.0%、リノール酸56.7%である。綿実油は風味がよく、酸化安定性も比較的よいので、主としてサラダ油、フライ油として使用されるが、この場合には脱ろうを行って固体脂を除去しなければならない。脱ろうで得られた固体脂は綿実ステアリンとよばれ、マーガリン・ショートニングの原料になる。

ひまわり油

生産国:ロシア、ウクライナ、EU、アルゼンチン
ひまわり油はひまわりの種子から得られ、通常品は半乾性油である。そのまま又は採油に先立ち脱穀し、顆肉としたのちに圧抽採取される。原油は色が淡く、精製がきわめて容易で、精製損失は少ない。ごく少量であるがろう分を含み、これが濁りの原因になるので、脱ろうの必要がある。高リノール酸タイプと高オレイン酸タイプがあり、前者は沃素価120~141、鹸化価188~194、比重0.915~0.921、屈折率1.471~1.474、不鹸化物1.5%以下である。
脂肪酸組成は、パルミチン酸6.3%、ステアリン酸3.7%、オレイン酸30.8%、リノール酸57.6%である。サラダ油や調理用油として好んで用いられるほか、水添してマーガリンやショートニングに用いられる。この油は白色塗料に用いた場合には黄変しないので、アルキッド樹脂のように改質して塗料にも使用される。
高オレイン酸タイプは沃素価78~90、オレイン酸83.7%、リノール酸7.8%で、酸化安定性にすぐれている。

サフラワー(紅花油)

生産国:中近東、アメリカ(カリフォルニア州、アリゾナ州)メキシコ、インド
主として圧抽法によって得られ、殻を除いてから採油すると油の性質が著しく改善されるので、最近は採油に先立って脱穀工程を付け加える試みもなされている。
高リノール酸タイプと高オレイン酸タイプがある。高リノール酸タイプは、沃素価136~148、鹸化価186~194、比重0.919~0.924、屈折率1.473~1.476、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成は、パルミチン酸6.4%、ステアリン酸2.5%、オレイン酸16.8%、リノール酸73.0%、リノレン酸0.4%である。
高リノール酸タイプは、大部分がリノール酸であるので乾燥性がよく、精製すれば容易に淡色になる。また、リノレン酸含量が少ないので、乾燥被膜が変色しないという長所を持っている。精製油は早くから食用に供され、特にリノール酸の血中コレステロール低下作用が認められ、動脈硬化症予防の意味からも食用としての有用性に関心を持たれている。ただ、長く加熱すると酸化しやすいという欠点がある。また、その乾性性状を利用した工業用(塗料、印刷インク等)の需要もある。
次に高オレイン酸タイプは、品種改良されたハイオレック種の種子から採取したもので沃素価80~100、比重0.910~0.916、屈折率1.466~1.470、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成はパルミチン酸4.8%、ステアリン酸2.0%、オレイン酸78.1%、リノール酸13.7%、リノレン酸0.2%であり、リノール酸に代わってオレイン酸に富んでいる。このため酸化しにくく熱安定性がすぐれている。

オリーブ油

生産国:スペイン、イタリア、ギリシャ、チュニジア、トルコ等
果実の含油量は40~60%で、採油は通常まず圧搾を行う。圧搾で得られた油は黄緑色を帯びた特有の香りを有する油で、精製などの操作を施さずに高品質のバージンオイルとして、そのまま製品にされる。また、圧搾粕はさらに溶剤抽出される。その油はpomace oilとよばれ、スクアレンやトリテルペノイド酸などを含む不鹸化物の多い低品質の油である。このため、溶剤抽出された油は一般的な精製を施し精製オリーブ油となる。
沃素価75~94、鹸化価184~196、比重0.907~0.913、屈折率1.466~1.469、融点0~6℃の特性値を有し、不鹸化物1.5%以下である。
脂肪酸組成は、パルミチン酸11.8%、パルミトレイン酸0.8%、ステアリン酸2.9%、オレイン酸75.2%、リノール酸7.0%である。大部分がオレイン酸のため安定し、不乾性油である。主に食用、化粧品用、薬用として用いられているほか、溶剤抽出された低品質の油は石鹸の原料やオレイン酸の原料として使用される。
わが国で消費されるオリーブ油のほとんどは地中海沿岸諸国からの輸入であるが、近年地中海料理のブームとともにオレイン酸の有用性に関心が持たれ、食品としての輸入・消費量が急激に伸びている。


お問い合わせはこちら! 食品油糧部 03-5200-1331