SOCIAL CONTRIBUTIONS

CAMELLIA JAPONICA PROJECT

カネダは椿油産業の保全活動を応援しています

日本が原産の花椿

日本原産の「椿」。
「春を代表する木」の意味を持つ「椿」という字は日本の国字で、中国の漢字で「椿」と表記される植物は、日本の椿とは異なります。 学名は「Camellia japonica」。17世紀の宣教師で植物学者でもあったG.J.Camellが日本と交易のあった国で椿の種を入手し持ち帰り、 初めてツバキをヨーロッパの地に学術的に紹介しました。
日本原産の椿には、日本中に広く分布する「ヤブツバキ」、積雪地方の「ユキツバキ」、九州に自生する「サザンカ」、ほのかな香りを持つ沖縄の「ヒメサザンカ」と4種の原種があります。日本において、歴史的に古来愛され続けてきた椿は、園芸種としても長く盛んに育てられてきました。その数は約1,000種以上といわれ、江戸時代後期ヨーロッパに紹介された後、海外でもとても愛され、流行し、盛んに生まれた園芸品種を含めると約2,000種以上といわれています。

日本人の美意識とともにあった椿油

椿油ツバキ科ツバキ属のヤブツバキの種子から取れる油です。
日本では古くから整髪油として用いられてきました。保湿力に優れ、肌への浸透性が高いオレイン酸の含有量が極めて多い為、保湿効果があり、肌や髪を艶やかに整える効果があります。

油を商う企業だからこそ

油を商いとしている企業である以上、日本の貴重な油を絶やす事を何とか防がなければなりません。
カネダは、古来の「日本の風土が育くむ椿の花が咲き、その実がなる自然環境」と「日本の生活文化の中で様々に活用され発展してきた椿油産業」の保全と活性化につながる取組みを行っています。
憂慮すべきことに、日本における椿油産業は今衰退の一途を辿っています。そのような社会情勢にありながらも、産業として成立させ続けようとする佐賀県加唐島と、古来続いてきた産業を守り継続しようとする東京都利島、これら2つの生産地を応援していきます。

佐賀県唐津市加唐島

加唐島(かからしま)は、佐賀県東松浦半島の北に位置する玄界灘にある島で、 日本書紀に「各羅嶋」の名で登場し、「椿の島」と記される程数多くのヤブ椿が自生していた島でした。 現在でも、約4万5000本ものヤブ椿があるといわれています。

佐賀県加唐島との取組み

加唐島では古くより、ヘアケア・スキンケア・食用・灯明など生活の中で様々に椿油を活用し、搾りかすは農作物の肥料にするなどして使われてきました。その椿油を島で消費するだけでなく日本や世界に広め、島の新しい産業として育てようとする取組みが島人やそこに関わる人々によって始まっています。

カネダは彼らの理念と姿勢に賛同し、その試みが活性化・発展していくよう支援しています。

Cosmetics Islands Retocos

加唐島との取組みのきっかけ

カネダは2016年3月に、佐賀県加唐島にある「加唐島つばき工房」と協定締結を行いました。
これにより化粧品原料として利用できるツバキ油を化粧品メーカーなどに販売するルートが確立しました。
2020年には産地を加唐島を含む8島に広げ、安定供給を目指しています。

出典:佐賀新聞「唐津・加唐島のツバキ油、化粧品原料に」

搾油場では、実の収穫から搾油まで全てを手作業で行っており、純度100%の椿油を製造しております。
【低温圧搾法】を用いて薬剤等使わずに圧搾しており、素材が持つ香りや美容効果を生かすことが出来ます。
流通量が少なく、希少価値の高いものになりますがヘアケアはもちろんスキンケアにも効果的です。

加唐島の椿油の希少性

佐賀県の最北端に位置する加唐島は、日本書記の時代から数多くの椿が自生しており、今も約4万5000本の椿があるといわれています。
かつて収穫期には、島の人や学校の生徒達が総出で椿の実の収穫していたようです。
現在は、島の人々と加唐島はじめ周辺の島々が生み出す恵みを原料化している「株式会社 Retocos」によって、島の北端にある「椿園」に自生する群生林のヤブ椿は、手入れされ・実が収穫され・椿油へと仕上げられています。
加唐島の椿油になるヤブ椿は、自生する群生林の椿園にあるヤブ椿だけが使われています。その椿園は、現在、JAS認証を受けています。島の人々は、自然の姿をとどめるその椿園を守り、大切にし、後世に継承してゆこうとしています。
島では毎年お盆明け頃に、島総出で一斉にヤブ椿の実を収穫するそうです。(落ちている実は収穫しません。)その実を天日干しし、殻から種子を取り出し、蒸さずに非加熱で絞り、3回濾過をし、という地道な手作業を積み重ねていきます。このように手間ひまかけた丁寧な作業から椿油が作られています。

自生した群生林である椿園のヤブ椿
花の時期は1月から3月初旬ごろまで

島の北端に位置する椿園
古来伝わる自然の姿がここにあります

カネダは、加唐島に関わる人々の丁寧な手仕事が積み重ねれ、生み出された貴重で希少な椿油に一人でも多くの皆様に出会ってほしいと願い、行動していきます。

東京都利島

古来、椿油の生産地である利島。
島全体の80%を覆っている日本固有種の椿は20万本といわれています。江戸時代後期1760年頃の記録には「椿油で年貢を納めた」とあるようです。以来250年以上にわたり代々、椿のある自然と椿油産業が受け継がれ、今や、全国有数の椿油生産量を誇り、椿産業は島の基幹産業にまで発展しています。

しかし、現在の椿は平均して樹齢が60年以上と椿の平均樹齢を超え始めており、そのため椿の植え替え等の更新作業が必要な状況で、また、生産農家も高齢化し後継者不足に悩まされているという実情があるようです。

東京都利島 (伊豆諸島の有人島である伊豆七島の1つ)

東京都利島との取組み

カネダは、利島の伝統産業である椿油産業の窮状に対して、椿産業の保全と活性化の一助になればと、2013年に国際ボランティア学生協会(IVUSA)の協力を得て保全活動を実施しました。学生延べ約100名が島に渡り、彼らが中心となり、泊り込みで、下草の刈り払い作業や椿の育成作業のお手伝いを行いました。
2013年以降も彼らは代を繋ぎ、毎年夏に利島に渡り、作業の手伝いを継続しています。(2020~21年はコロナ禍で一時中断)

特定非営利活動法人 国際ボランティア学生協会(IVUSA)による作業風景

2022年8月、再び、カネダの社員も利島入りし、国際ボランティア学生協会の学生の協力を仰ぎ作業の手伝いを行いました。

特定非営利活動法人 国際ボランティア学生協会(IVUSA)の紹介

IVUSA(International Volunteer University Student Association)は、災害救援、国際協力、環境保護、地域活性化、子どもの教育支援の5分野を柱とし、カンボジアでの小学校建設活動、多摩川清掃、中国黄土高原緑化活動など、多岐に渡って活動を展開。
2002年5月に、特定非営利活動法人の認証を受け、2006年には、過去50 回に及ぶ災害救援活動と、日々の会員の危機管理講習や災害想定訓練が評価され内閣総理大臣表彰を頂きました。
また、国内外あわせて、今までに6,184 本の事 業を実施。現在では首都圏・近畿地方を中心に、約80 大学、約2,500人の学生会員が所属しています。

NPO法人国際ボランティア学生協会公式ウェブサイト 2013年活動レポート

SUPPORT fOR PERILLA CULTIVATION

カネダは2017年より、島根県奥出雲町で取り組んでいる遊休農地を活かしたエゴマ栽培による地域活性化事業を支援しております。 本取り組みは内閣官房・内閣府総合サイト「地方創生」>「企業版ふるさと納税ポータルサイト」の全国の特徴的な取り組みに選ばれ、令和3年の活用事例集にも取り上げられました。
以下、活用事例集「企業版ふるさと納税活用事例集~全国の特徴的な取組~(令和3年3月発行)」のP.45より抜粋。

詳細はこちら

エゴマ栽培を効率化し地域活性につなげる

事業分野 産業振興
事業期間 2017年6月~2020年3月
総事業費 15,640千円
寄付額 12,024千円
寄附件数 3件
産業と技術革新の基盤をつくろう
パートナーシップで目標を達成しよう

エゴマ栽培の効率化と収穫量安定を通じ、 耕作放棄地の減少や雇用の創出を図る

島根県奥出雲町では、高機能食品「エゴマ」に着目し、2005年から町民の健康増進と農 業振興策としてエゴマ栽培に取り組み、2015年には栽培面積が全国トップとなり ました。しかし、エゴマ需要が高まるなか供給が間に合っておらず、収穫量の安定確保が求められていました。本事業では、当町内の生産者からの安定供給を図るため、収穫に使う農業機械の購入や商品開発にかかる経費、栽培農家への買い取り上乗せ助成などの支援を行いました。また、エゴマを「奥出雲ブランド」として確立させ、「奥出雲町産えごま油」として販売するなど、6次産業化を目指しています。

エゴマ栽培に集中して取り組める環境が整い 生産性が向上

  • 1. 栽培の効率化を図る事業や交付金により栽培農家のモチベーションが向上
  • 2. 機械の導入により収穫作業の効率化を実現
  • 3. エゴマを使った新商品を開発し、 6次産業化の足掛かりに
  • 4. 寄附企業と新たな繋がりが生まれ、交流人口の拡大に寄与

地方公共団体:寄附受入れの経緯・工夫

カネダ株式会社のグループ会社が奥出雲町産のエゴマを販売している縁で、同社に声かけすることに。同社を訪問し、寄附を依頼する際には、当町の取組や目指す姿、寄附企 業のメリットなどをまとめたプレゼン資料を活用しました。寄附をいただいた後も、毎年、 同社を訪問し、本事業の進捗状況や次年度の事業内容を丁寧に説明したことが、継続的に 寄附をいただけることにつながったと考えております。寄附企業への感謝の念から、寄附 企業名は町の広報誌に掲載させていただいております。

エゴマ油とは

エゴマは青シソとよく似ており、原産地の東南アジアでは品種群が多い植物です。 エゴマ油は、必須脂肪酸で現代人に不足しがちなαーリノレン酸を豊富に含む植物油です。 特にエゴマの種子の中には油分が45%あり、この種子から搾油された荏胡麻油を食べやすいように精製したものが「しそ油」と呼ばれております。精製された「しそ油」は、ほぼ無味無臭で口当たりはサラッとしています。

カネダグループで販売している一般向けエゴマ油はこちら

国産エゴマ油

エゴマ油を基に、機能性表示食品の開発・販売も行っています。
詳細はこちら

α-リノレン酸オイル