原料は、穀物専用船こよって世界各国から運ばれてきます。そして、アンローダーで船から吸い上げられ、完全な遠隔操作によって原料サイロに蓄えられます。
原料に含まれているきょう雑物(茎や葉など)を取り除きます。
油分をとりやすくするために、原料を加熱したり、破砕・圧扁したりします。
油分を多く含むなたね、べに花、ごまなどに行います。原料に圧力をかけることで、物理的に搾油します。
油分の比較的少ない大豆などに行います。原料を容器に入れ、これに溶剤(食品添加物)を加えると、原料中の油分が溶剤に移行します。これを連続的に行い、油脂の溶けた溶剤を蒸留装置で揮発性の溶剤と油分とに分けて、油をとります。これによって、原料残油は1%未満になります。
圧搾では原料残油が10~20%あり、この残りを採油するために、抽出法を併用します。圧搾と抽出とを合わせて、圧抽法と呼びます。
原油には、ガム質・遊離脂肪酸・色素・有臭物質・微細なきょう雑物などの不純物が含まれているため、製品の使用目的に合わせてこれらを除去します。
原油に温水を加えて、りん脂質を水和させ、遠心分離機にかけて油と分離し、取り除きます。取り除いたリン脂質はその性状からガム質と呼ばれ、このガム質がレシチンとなります。
原油中に含まれる遊離脂肪酸を、苛性ソーダを使って石けんにし、遠心分離機によって取り除きます。この工程で微量金属や色素の一部も除去されます。
油に天然の白土を加工した活性白土を加え、クロロフィルやカロチノイド系の色素を吸着させて脱色します。色素類を吸着させた白土は、ろ過によって除去します。
べに花油やコーン油など、ろう分が多い油に行います。油を冷却し、低温で固まる成分(ろう分)を析出させたあと、ろ過によってこれを除去します。
脱酸・脱色を終えた油に、高温・真空の状態で水蒸気を吹き込み、有臭成分を除去します。この工程の副産物が卜コフェロール(ビタミンE)です。
精製された植物油は、厳しい品質検査と商品テストののち、容器に充填され、製品となります。
世界中から大型船で運ばれてきた原料は、アンローダーで直接サイロに運び入れます。
高さ38メートルのサイロには、大豆で11万1干トン、大型トラック約1万台分を保管できます。
菜種など油分の多い原料は、加熱し、圧力をかけて含まれている油の60~70%を搾り出します。その後、抽出工程に送ります。
油分が少なく圧搾工程のない大豆は、連続抽出機で溶剤を加えて油分を取ります。
原油を遠心分離機かけ、ガム質や脂肪酸、水分などの風味や泡立ちなどに影響を及ぼす物質を連続的に取り除きます。
活性白土を加え、色素などを吸着させ、ろ過し、色のきれいな油にします。
脱色した油を冷却し、ロウ分や固体脂を取り除き、冷やしてもくもらない油にします。
高温、高真空の塔の中で、油の中に水蒸気を吹き込み、今までの工程で取り除けなかった風味や泡立ちなどに影響する成分を取り除きます。
サラダ油は品質を保つために、窒素ガスの入ったタンクに貯蔵します。
厳しい品質検査の後に、缶・びん・プラスチックなどの容器に充填します。
コンベアで運び込まれた製品は、コンピューター制御された自動倉庫に保管されます。